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2010-05-24

ペシャワール会の中村哲氏

 中村哲先生の講演会に行きました。テレビでは何度も見ていましたが、あんなに優しい声で、小さな方だとは知りませんでした。でも、お話はとても大きなもので、力強く、素晴らしいものでした。あんな小さな身体で、用水路の工事をしたり、石を運んだりなさっていたのかと、驚きました。
 とにかく、中村先生の活動に感動したり、アメリカ軍に怒ったり、子供達の笑顔で泣けてきました。
 アメリカの軍隊がいるから平和になるのではなく、軍隊がいるからこそ治安が悪くなる、と何度も言っていました。皆で力を合わせて作った貯水池の水を、アメリカ軍が来て使わせろと言ったけど強く断ったとか、聴診器よりもブルトーザーの操作がうまくなったとか、冗談もうまく本当に泣いたり、笑ったりしました。
 とにかく、アメリカ軍の誤爆で多くの人が亡くなったり、治安が悪くなったり、政府は国民のことなど一切考えていないし、ほんの一部の金持ちだけがもっと金持ちになり、民衆はもっともっと貧困に苦しんでいる。その一部の金持ちだけを守るのがアメリカ軍だと言っていました。アメリカ軍がいるからこそ治安が悪くなり、事件が起こり、誤爆でアフガニスタンの人々が死に、我々の水をよこせと言われたり。とにかくアメリカ軍はいらない!と言っていました。
 それから、日本の報道の偏見についても語っていました。私達日本国民はやっぱり、真実からは遠いんだなぁと感じました。
 日本は第二次世界大戦後一度も戦争をすることなく、平和憲法を持ち、すばらしい国とアフガニスタン人によくしてもらってるとも言っていました。中村先生がしたことでも、日本がしてくれたと言って感謝してもらっていると。ですが、アメリカ軍の後方支援をしている日本政府。アフガニスタン人はあそこのアメリカ軍基地は日本が作ったんだよな!とか、だんだん日本政府のやっていることが知れ渡ってきていて、アフガニスタンにとって日本は悪い国になってきている。このままでは、黄色いヤンキーになってしまうと言っていました。
 一言で人の為になにかすると言っても、とても大変なことです。アフガニスタンで活動なさっている中村哲先生には本当に頭が下がります。今後も、お身体に気を付けて、それと、事故になどあわないよう心から祈っています。中村先生の活動で、日本の株を上げてもらっているのに、日本政府がアメリカ追随で、しかも海兵隊の基地まであるなんて、とても恥ずかしいことだと感じました。
 日本は豊かになり、幸せボケしたり、当たり前な教育に勉強がいやだなんて言ってしまったりしています。アフガニスタンの子供達はやっと学校が建ち勉強が出来て喜び、もっと勉強したいと希望に燃え、そんな中まだまだ続くアメリカ軍の“テロ撲滅”とやらの戦闘や爆撃、平和が待ち遠しい子供達なのです。今、中村先生はアフガンの孤児の為に寄宿舎も建てています。


ペシャワール会のホームページ
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